田中のりこと市民ネット 
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 ◆2012年12月市議会

 12月議会での田中のりこの一般質問を、市民にわかりやすくお伝えするため、当日の実際の質問とは、若干異なります。
 ・行政用語をできるだけ使わず、わかりやすくしてあります。
 ・実際の質問すべてではなく、抜粋し、わかりやすく、HP用に編集しました。

 【質問項目】
  質問者「田中のりこ」と「木更津市」 の質疑応答
 1. 木更津市の財政事情を市民にわかりやすく公表しているか
 2. 木更津市の予算の立て方は、どうなのか

 
3. 「こどもの貧困の連鎖」にブレーキ
 
4. 地域自治の充実に向けて、今後の公民館のありかたは?
 5. 避難所としての公民館 

 6. 住宅街でのイノシシの対策について


【質問した理由】
平成23年度決算で、剰余が18億424万4千円もあった。そのうち、15億5424万4千円を財政調整基
金 (家計簿でいえば貯金) に入れた。余りすぎがわかる目安 (実質収支比率) がある。余りは3%から
5%が望ましいのに、木更津市の平成23年度決算は7.9%で余りすぎていたことがわかった。
 
つまり、以前より議会質問で要望していた「食品の放射線量測定器の購入」に至らないのは単に
お金がないからではないことがわかった。そもそも、そんなに余るなら、必要なところに必要な時期に
使えばいいのに、いったい財政ってどうなっているのだろう。


まちづくり基本条例のあるニセコ町では、住民にわかりやすく知らせる義務を条例に定め、中学2年生
が読んでもわかるような文面で、予算説明書を世帯配布している。『「財政事情」の作成及び公表に関
する条例』では、年2回財政事情を公表するとあるが、何のためか。


地方自治法で、市長は、財政に関する事項を毎年2回以上、住民に公表することが義務付けられてい
るから。
5月と11月の年2回、広報きさらづで、財政事情を市民に知らせているが、その内容は?


市の財政状況は、当初予算が年度内の諸事情により補正されたり、繰り越される。市民には、当初予
算と決算との比較だけでなく、年度途中での補正等による予算の変化や、執行状況を公表することによ
り、財政の動向を的確に把握してもらうことが大切と考え、5月と11月の年2回知らせている。


 
 過去の広報をH元年からさかのぼってみたところ、11月号に関しては、条例のとおり、掲載しているが、
5月号に関しては、条例どおりではなく、違っているのはなぜ?
・条例……………………5月に前年10月1日から3月31日までの財政事情の公表
・実際の広報5月号…… 前年度1年分の財政事情の公表


 
 5月の広報は、3月末での財政状況(決算の速報値的)、また上半期、下半期に区切って行われる事業
が少ないので、年間を通した財政状況の形として掲載している。市民へのよりわかりやすい指標になる
と判断し、公表している。
【参考】 国立市は木更津市のような拡大解釈をせずに、条例で1年間の財政事情を公表することを定めている。
 
 夕張市の財政破たんが明らかになった直後の平成19年に「財政健全化法」ができ、財政が健全化どう
かわかる4つの指標ができた。
木更津市でも平成20年11月の広報から掲載しているが、わかりにくい。財務部の考えは?
 

 財政事情の公表は、告示とともに、ホームページに全文を掲載し、知らせている。「広報きさらづ」は、
紙面スペースの都合上、財政事情の抜粋的な情報に限られてやむを得ない。しかし、一方で市民への
情報提供の観点から、より見やすく、わかりやすい掲載方法を今後も工夫していきたい。

 
  「いったいこのまちは大丈夫なのか?」、財政健全化法の4つの指標の公表がそれに相当するはずだ
が、実際には、市民には理解しにくい情報の出し方である。市民が市政に対し、より関心を持つよう、伝
わりやすい工夫を今後期待する。
 2. 木更津市の予算の立て方は、どうなのか

【質問した理由】
特に年々ふえているのが、社会保障制度の一環として、生活困窮者、高齢者、児童、心身障害
者等への様々な支援に要する経費 ( 扶助費 ) 。特に、生活保護世帯は、H2年は234世帯
だったのが、H24年には1140世帯とふえている。 
予算を立てるとき、大きく二つに分けられる。
・まず、歳出(支出)にどうしても必要なもの…人件費・扶助費・公債費
・そして、投資的経費…建物など建設する経費
平成24年度の当初予算は、前年度の決算を下回っていた。どうしても必要な経費を年度初めの
予算には確保していなかったことがこのグラフからわかった。

平成25年度予算を決めるのに、扶助費の伸びを考慮した予算を立てているのか。
社会保障費の歳出は、年々伸びている。特に社会福祉、障害福祉、児童福祉など、国、県の施策状況に応
じた大きな制度変更が毎年発生し、対象者数、対象額の増加は、単に前年度の伸び率を換算しただけは図
りきれない。このため、年度当初の事業実施に必要な予算をたて、その後執行状況をみながら、補正予算で
対応している。


平成25年度の予算を編成するのに、現時点で、国、県の施策状況による大きな変更はあるか。
扶助費の伸びは、第4次総合3か年プランでの見込みをはるかに越えるものとなっており、予算編成では課
題である。現時点での国、県の施策が不透明で、常に、状況把握に努め、予算を編成したい。
 
予算は、3か年プランで大枠が決まっていて、おのずと、関係部署の予算も大枠が決まっていることが
わかった。
つまり、3.11などの想定外の災害など、急変する社会情勢には臨機応変に対応できないことがわかった。
【質問した理由】
木更津市の生活保護の割合(人口に対する生活保護人数)は、県内33市でみると7番目と高い。
20年前の生活保護世帯は265世帯だったのに、H24.10.1現在1171世帯。こどもの貧困の連鎖は、
未来の生活保護世帯の増大。増え続ける扶助費を食いとどめる対策を考える際、不正受給対策に
目が向きがちだが、経済的に困難な世帯のこどもを忘れてはならない。
子どもの貧困の現状と課題について、教育の現場ではどう? 経済的に支援が必要な子どもを支援する
就学援助費(学用品や給食、医療補助、修学旅行費等)の支給状況は?
就学援助費は、生活保護世帯だけではなく、経済的に困難な世帯の子どもが対象で、この6年間で118人
計523人ふえている。H23年度は、小学生では4.36%、 中学生では6.17%である。
年度 経済的支援が必要 児童・生徒総数
児童 生徒
H18年度 247人 158人 10114人
H19年度 255人 169人 10180人
H20年度 294人 176人 10174人
H21年度 297人 171人 10363人
H22年度 337人 197人 10523人
H23年度 313人 210人 10587人
生活保護世帯に0歳から18歳までの子どもはどのくらいか? 
リーマンショックが影響しているのか、生活保護世帯と生活保護人数をみるとH20年以降、特に増加傾向。H24.10.1現在はH20年度と比べてどうか?
平成20年とH24年を比べると、28世帯、35人増加。生活保護世帯の子供の人数の推移は、全体の生活
保護世帯数の推移に、ほぼ、比例していると考えられる。
生活保護世帯 0歳から18歳までの子ども
世帯数 こどもの人数
H20.10.1 841世帯 67世帯 135人
H24.10.1 1,172世帯 95世帯 170人
  経済的に支援が必要な児童生徒の進学率は? 生活保護世帯の子どもは一生涯に働いて獲得する賃金
が中卒で2000万円、高卒では4000万円といわれているが、進学率はどうか?
  平成22年度末、23年度末のみの調べたところ、木更津市では、進学率に大きな差はなかった。教育委員
会としては、家庭の経済状態によって、学校における学習環境に格差が生じないように支援をしていくこ
とが大切と考える。
福祉の現場ではどうか?就学できる体制を確保し、貧困の連鎖を断ち切ることが必要。生活保護世帯を
支援する職員(ケースワーカー)の仕事内容に子どもの生活支援なども含むか?
   子どもの生活支援なども含む。
   子どもの心の支えや相談体制は?ケースワーカーは学校に行っている子どもに直接会えるか?
   ケースワーカーが家庭訪問し、お子さんが不在の時は、親を通して問題点を把握し助言・指導を行って
いる。生活保護世帯に合わせて、土曜日や夜に訪問する場合もあるが、主に月曜から金曜日の日中に
家庭訪問。
   生活保護世帯の高校生はバイトをすると世帯収入とみなされ、自立のための資金ではなく生活費と
なってしまう。
学校の現場ではこどもの貧困はだんだん増え、ケースワーカーのこどもへの生活支援も、直接には心の
支えや自立に向けた相談ができるしくみは十分とはいえないことがわかった。
貧困の連鎖にストップをかけるしくみが必要であり、今後も継続してこのテーマは取り組むことにする。
  【参考】  「生活保護受給者チャレンジ支援事業アスポート」
埼玉県の全国で初めての事業。生活保護世帯の子どもたちが大人になって再び生活保護を受けるという
貧困の連鎖を断ち切るために、「教育・就労・住宅」の3分野から、包括的に生活受給者の自立を支援す
る取り組み。高校入学めざして中学生の学習支援を行なっている。就労支援や住宅支援も行い、生活保
護世帯への受給額は減少し、効果をあげている。

    4. 地域自治の充実に向けて、今後の公民館のありかたは?
【質問した理由】
「生涯学習都市」宣言してから20年たつが成果や課題は検証したのか?
16か所の公民館をすべて訪問し、地域の実情を調べた。公民館は、社会教育施設・避難所・市役所
の窓口業務の機能もある。社会教育施設としての公民館は他市からの評価が高いが、市は今後ど
のように位置づけていくのか、明確にしておく必要があると思った。

公民館ではサークル活動だけでなく、暮らしよくするために地域課題を解決し、事業を行うことを、社会教育
法で定められている。今まで公民館と地域が培ってきたものは?
住民同士のつながりや地域力と考えている。
 
正規職員が一人の公民館は、5箇所。事業かかりと庶務かかりを1人で担い責務の負担が重く、また、非常
勤職員の館長は、パソコンがないため、実務面ではなかなかカバーできない現状。住民との協働による事業
を展開する要件として、最低限H19年度の職員体制を維持したうえで、職員配置の見直しを掲げていた。
さて、現状はどのようにかわっているのか。


現在、公民館職員総数は、平成19年度と比較すると公民館総職員数で2名、うち常勤職員数は6名減少。
常勤職員の減少を補うため、現在、経験豊かな非常勤の社会教育指導員を配置しているが、勤務時間数
の制約もあり、複数の常勤職員の配置が必要である。
   専門職である社会教育主事の配置を、教育委員会ではどのように考えているのか。
   公民館の職員には、地域の人たちを横につなげ、コーディネートしたり、活動に対する適切な助言や学習活
動を支援する能力が必要であり、社会教育主事有資格者を公民館職員に配置している。現在鎌足および富
岡公民館には配置されていないので、最低1名の専門職員の配置に努めたい。
   公民館を活用した地域自治の充実に向けた取組については、引き続き次期基本計画に入れ、着実にすす
めていく必要性は?
   次期基本計画の策定にあたっても、引き続きすすめていきたい。
  今後も、中学校区に一つの公民館体制なのか、それとも、もう少し広いエリアで行政機能や地域の公共施
設と併用したセンター機能を合わせもつ拠点とするのか、公民館の在り方を市全体の方向性を明確にして、
次期基本計画に盛り込んでほしいものである。
       
    5. 避難場所としての公民館
【質問した理由】
市内16カ所の公民館に設置されている消火器を調べた。平成23年4月1日より、消火器の点検基準
が改正され、すでに製造後10年以上経過した消火器は、水圧点検をおこなって使い続けるか買い替
えなければならない。
公民館の消火器一覧、なんと、公民館の消火器の94%が10年以上で買い替えの対象となることがわ
かった。 
2014年4月1日で10年を経過する消火器本数は134本で全体の54.3%もありました。
10年未満の物は8本。全体の5.7%でした。
毎回点検を行い設置していましたが、一番古い消火器は、1983年製でした。
【公民館の消火器一覧】
 公民館 製造年  容量  個数  合計 
  中央公民館 1988年製 3kg 1 21
1989年製 3kg 13
1989年製 6kg 4
2003年製 3kg 2
2008年製 3kg 1
  富来田公民館 2001年製 3kg 10 15
2001年製 3L 3
2003年製 3kg 1
2006年製 3kg 1
  岩根公民館 2002年製 3kg 6 8
2005年製 3kg 2
  鎌足公民館 1992年生 3kg 9 9
  金田公民館 1989年製 3kg 9 10
2010年製 3kg 1
  中郷公民館 1982年製 3kg 4 6
2002年製 3kg 1
2003年製 3kg 1
  富岡公民館 1987年製 3kg 4 4
  文京公民館   1992年製 3kg 3 5
1992年製 3L 2
  東清公民館 1992年製 3kg 8 9
2006年製 3kg 1
  清見台公民館 1983年製 3kg 8 8
  畑沢公民館 1984年製 3kg 6 7
1987年製 3kg 1
  岩根西公民館 1986年製 3kg 4 8
1989年製 3kg 3
1990年製 3kg 1
  西清川公民館 1990年製 3kg 5 10
1990年製 3L 3
1999年製 3kg 1
2000年製 3kg 1
  波岡公民館 1992年製 3kg 3 7
1993年製 3kg 3
1999年製 3L 1
  八幡台公民館 1992年製 1.2kg 2 2
  桜井公民館 2001年製 3kg 5 8
2001年製 3L 3
清見台体育館 1992年製 3kg 3 5
2006年製 3kg 1
2008年製 3kg 1

【公民館の消火器一覧詳細】
製造年 容量 公民館                
















































西


西






















1983年製 3kg 8 8
1984年製 3kg 6 6
1985年製 3kg 0
1986年製 3kg 4 4
1987年製 3kg 4 1 5
1988年製 3kg 1 1
1989年製 3kg 13 9 3 25
1989年製 6kg 4 4
1990年製 3kg 1 5 6
1990年製 3L 3 3
1991年製 3kg 0
1992年製 3kg 9 4 3 8 3 3 30
1992年製 3L 2 2
1992年製 1.2kg 2 2
1993年製 3kg 3 3
1994年製 3kg 0
1995年製 3kg 0
1996年製 3kg 0
1997年製 3kg 0
1998年製 3kg 0
1999年製 3kg 1 1
1999年製 3L 1 1
2000年製 3kg 1 1
2001年製 3kg 10 5 15
2001年製 3L 3 3 6
2002年製 3kg 6 1 7
2003年製 3kg 2 1 1 4
2004年製 3kg 0
2005年製 3kg 2 2
2006年製 3kg 1 1 1 3
2007年製 3kg 0
2008年製 3kg 1 1 2
2009年製 3kg 0
2010年製 3kg 1 1
2011年製 3kg 0
縦計 21 15 8 9 10 6 4 5 9 8 7 8 10 7 2 8 5 142
     
消防設備の点検と対応はどのようにしているか。
公民館の消火器、消火栓、火災報知機等の消防設備は、専門業者に点検を委託している。消火器は、安価
な買い替えを予定している。
 消火器を多く設置し、より安全にこしたことはないが、各公民館の必要数は把握しているのか。
   必要数を確認するため、消防に図面をみせ、再度算出確認をしている。
   必要以上の場合は、見直すことにより、経費の節減が図れるのではないか?
   法制上の必要設置数にあわせるほか、調理室やボイラー室などの設置も考慮し、見直す。
   委託業務の金額設定は消防設備の数による。経費節減のためにも、公民館だけでなく、公の施設は、消防
本部がすみやかに必要設置数を算出し、関係部署が予算に反映しやすいようにすべきでは?
   関係部署から、消火器の設置について相談があれば適切に対応したい。
   日頃の地域力が、いざというときに役立つ。
そして、人と人とのつながり密度を高めるのに、公民館も一役かっていると私は確信している。要援護者名簿
は、その補完的な物であると私は考えるが、各公民館で聞き取ったところ、緊急時のみ開封できることとする
ため、「中に書いてある形式がわからない」 「どのくらいの人数の名簿なのかわからない」 など複数
の回答があったのが実態である。
このことについて、教育部はどのように今後情報共有していくのか。
   改めて名簿の保管目的や取扱いについて周知を図り、職員間の連絡体制を再確認するなど、情報の共有
と体制整備に努める。


  6. 住宅街でのイノシシの対策について

【質問した理由】
羽鳥野から君津方面に高速道路沿いに農道や森を歩き、君津市練木付近でUターンし八幡台に
戻った。ケモノ道が幾つもあった。農作物の被害は、木更津市で相談・対応の窓口があるが、住
宅街の被害の窓口はない。また、八幡台のすぐ裏は、君津市であるが、イノシシの対応は、市ごと
である。住宅街での被害が出る前に、対策が緊急に必要である。

イノシシやタヌキ用の電気柵の設置地域の推移は?
平成19年度は、鎌足、馬来田地区(10カ所)設置。その後、清川、中郷、富岡、波岡、矢那、木更津、金田地
区とほぼ全市域。今年度は24カ所設置。
君津市のH23年度イノシシの年間捕獲数2千頭。イノシシを研究している専門家は、2千頭も捕獲したことは
楽観視できず、幸せすぎて繁殖し居住範囲が広がっているため、残りはどのくらいかと危惧。この状況をどう
とらえるか。
  鳥獣による農林水産業等の被害防止のため、「被害防止計画」により被害対策を進めており、近隣市とも情
報交換している。
  農村や住宅街に関係なくイノシシ被害の窓口を明確にすべきでは?
   農林水産課、環境保全課が情報共有を密に連携をとり、両課で対応。
  住宅街への市民への周知の徹底は?
  餌を与えないこと、出くわした場合の対処法などを市の広報やホームページで周知し、注意を促す看板の設
置を早急に実施。
  「イノシシは非常に嗅覚が鋭く、畑や家の外に放置された残飯などの匂いにつられ 住宅地付近に現れ、ゴミ
集積場へも出没。 ゴミの出し方についても地域で工夫する必要がある」と呉市。また、市の責務、市民の責
務を明記した神戸市の条例を知っているか?
   知っている。本市では、住宅街への被害が発生する前に、市民に十分周知をしたい。



 
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